2020/03/02 17:16







どうもFEZZ TONEの三輪です。

久しぶりのブログ投稿でございます。

特に書くようなネタが無かったので、放置でございました。

ただ今現在、家の近所で電気工事中のため、町内が停電しておりまして、喫茶店に避難中であります。

暇なのでブログ更新でもしようかなと。


今日はデジタル機材についてです。

ここ近年デジタルの機材が凄い数発売されています。

ライブ使用を想定したマルチエフェクタータイプから、パソコンでのレコーディング用のシミュレーターソフト等。

(あまり詳しくはないのですみません)

シミュレーターもギターエフェクターやアンプだけでなく、ヴィンテージミキサーだとか、コンプレッサーだとかレコーディング環境全てを網羅しているようです。

そういうものが存在しているのは、知っていましたが、正直


全く興味がありませんでした。


昔20年ほど前に某有名シミュレーターが発売された時、雑誌でも私の周りでも大絶賛で、皆こぞって使用された時期がありましたが、私的には?でした。

コーラスやディレイ等の音はなかなかだと思いましたが、アンプや歪みのサウンドがリアルだとは思えず、ラジカセが鳴っているような薄いサウンドに感じられたのです。

中にはかなり良いサウンドを出している人もいましたが、それはアナログサウンドを知り尽くした先輩ギタリストだったりしました。

やはり優れたシミュレーターといえど、ただ繋ぐだけでなく、アナログサウンドを知っている人が時間をかけて試行錯誤してやっと近づける。

そんな程度という認識でした。

パソコンにオーディオインターフェースを経由して出したシミュレーターのギターサウンドも同感でした。

良いところを挙げるとしたら、ノイズレスな事くらい。

まだまたアナログの真空管アンプ、アナログエフェクターには敵わないなと思い、興味の対象にはなりませんでした。


それが最近、最新のシミュレーターを試奏させてもらった時、あまりの音の良さに驚きました。

アナログには敵わないと思っていたアンプやエフェクターのサウンドがリアルです。

実機と同じとは言いませんが、かなり近いサウンドが出ます。

弾いていて昔気になっていた違和感を感じません。

それより驚いたのが、サウンドだけでなく、アンプやエフェクターの挙動までシミュレートされているところです。

ギターのボリュームを絞ると、歪量が変化し、本物のアンプのようにクリーンサウンドに近づき、ハイ落ちまでします。

これには驚くと同時に危機感を感じました。


もうこれでいいじゃん!


重いアンプやエフェクターボードを持ち歩かなくても、これ一台で問題ない音が出せる。

しかもアンプもエフェクターも選び放題!


エフェクター工房FEZZ TONEを立ち上げて、まだ間もないですが、さっそく失業か…?

というくらいショックを受けました。


とはいうものの、色々試させてもらって分かった事もありました。

部屋弾きの音量ではリアルに思っていた音がライブレベルの大音量になると実機との違いが目立ってくること。

(それはギターアンプのみの音ではなく、キャビネットから出る音をマイクで録った所までシミュレートしている事によると思います)

ミキサーに直接繋いでPAスピーカーから音を出すと、ギターアンプのスピーカーより遥かにレンジが広いので、ハイ上がりな音に聞こえること。

そしてエレキギターサウンドは、ミッドが中心の狭いレンジで成り立っているので、ギターアンプよりレンジの広がった音がバンドアンサンブルの中でどう聞こえるか疑問が残るところ。

(これは未確認です)


あらゆるところまでギターサウンドをシミュレートしている事によって、ユーザーに知識と経験がなければ、やはり本当のアナログサウンドに近づくのは難しいんじゃないかと思います。


結局のところデジタルであろうが、アナログであろうが、ユーザーの音への探究は変わらないわけで、どちらを選ぶかだけの違いでしかないなと。

アナログはデジタルのように、なんでも出来ないけれど、それにしか出ないサウンドがあるし、デジタルはその無限の組み合わせで新しいサウンドを探究できる。

それぞれに楽しみがあると思います。


それにデジタルとアナログの組み合わせも良い結果を出せることも分かりました。

シミュレーターの前段にバッファやブースターを繋ぐとより太い音になったり、タッチレスポンスが変わったりとデジタルサウンドにも変化が出ます。

シミュレーターがここまで進化したからこその組み合わせだと思います。

これは楽しいです。

より音作りの幅と利便性が増します。


アナログとデジタルは共存できます。

むしろそれこそがこれからのギターサウンドが向かう方向な気がします。

デジタル機材も今までは、既存のアナログのシミュレートに終始していましたが、これからはデジタルならではのサウンドも出てくるのではないでしょうか?

それが楽しみです。


私も新しいものにたいする偏見を捨てて、ギターライフを楽しみたいと思います。

それを踏まえ、これからのFEZZ TONEのコンセプトを「必要以上にアナログ!」にしたいと思います。

小さな工房だからこそ出来ること。

それを追求しようと思います。