2019/08/27 13:48
どうも、暑い季節は汗ですぐに髪がベタッとなり、薄毛が目立つので嫌いなFEZZ TONE三輪です。
先日SNSで、今バッファ回路をいろいろ作って実験して遊んでます的なつぶやきをしたら、思いのほか反響がありました。
バッファってエフェクターボードのどこに繋ぐのが正解なの?とか手持ちのエフェクターのバッファの音を改めて確かめてみるとか、
意外とみなさんバッファに関心があるようです。
なるほど、ここ最近エフェクターでもバッファ単体のものが発売されたり、雑誌やネット上でもバッファの重要性や音質について語られることが多くなり、
現在のギター・ベースの音作りに重要な要素を持っているのだと改めて認識しました。
ただこれだけバッファについて認識が高まっているのに、じゃあバッファって何?何のための回路なの?って聞かれると答えられる人はあまりいないんじゃないでしょうか?
ざっと今世間で認識されているバッファの効能は、
「音痩せを防ぐ」
これに集約されています。
たくさんのエフェクターを繋いだり、長いシールドを引き回すときに生じる信号の劣化による音痩せを防ぐのに良質なバッファがあれば安心!
これがとりあえずの一般認識ではないでしょうか?
それは間違いではないのですが、バッファのもつ本来の役割とは、少しずれた認識でもあるので、ここでちょっと簡単に
バッファて何?
を掘り下げてみようと思います。
まずバッファという言葉の意味ですが
「緩衝するもの」
という意味だそうです。
実はギターの専門用語ではなく、コンピューター用語であったり、ビジネス用語であったりいろんな業界で使われてる言葉なのです。
列車を連結するときにショックを和らげる連結器の装置もバッファです。
いろんな業界で使われている言葉ですが、どの業界でも大雑把な意味は
なんか上手いこと緩衝して次に繋げましょうや
て感じです。
エフェクターに入ってるバッファも、まさにこの役割をしています。
じゃあ具体的に何をしているのかというと、ギターから入ってきたハイインピーダンスの信号をバッファで次の回路が正確に動作するように、1倍に増幅しローインピーダンスに変換して送り出しています。
ハイインピーダンスの信号は弱く、外部ノイズの影響を受けやすく、シールドの抵抗、ジャックなどの接点を通ることによって容易に劣化します。
そんな不安定な信号を回路に入れて誤動作が起こらないように、ローインピーダンスの強い安定した信号を送り出すというのが、バッファの役割です。
誤解を恐れずに言うと、
バッファって音がどうとかそういうものじゃないんです。
入ってきた信号をそのままの形でローインピーダンスに変換して送り出しているだけです。
まずバッファが入っているエフェクターといえば、BOSSやMAXONが有名ですが、この二つに共通しているのは、ON/OFFスイッチが電子スイッチということです。
この電子スイッチを正確に動作させるためにもバッファは使われています。
ただ音のための回路ではないですが、ギターからの音声信号はここを通過して変換されているので、どうしても音への影響がでます。
バッファとしての役割は果たしているのに、ここが「音の」良いバッファ、悪いバッファと別れるところですね。
今回のまとめとしては
バッファは回路を安定動作させるためのもの
音に対する効果(変化)は二次的なもの
ちょっとわかりにくい説明だったかもしれませんが、これがバッファの正体です。
これを踏まえて次回は良いバッファとは?メリット・デメリットについて書こうと思います。